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「シルヴィア」

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この映画の予告を見るまでは、シルヴィア・プラスのこともテッドヒューズのことも知らなかったので、芸術家同士の結婚は女が不利で、もともと神経症気質だったシルヴィアが、もう一人の自分に負けたという程度にしか感じ取れなかったんだけど。

いえ、彼女は分裂症ではなかったと思うけど、深層にあった未解決の問題を窺い知るまでには至らず、残念。せめてシルヴィアの詩は読んでおいた方が良かったかも。それでも、冒頭に出てくる「木の枝」の例えは、自分に置き換えると分かるような気がする。こうあるべき自分がいっぱいあって、あれこれ模索しているうちに枝は枯れてしまうというという…。 
 
というわけで、映画を観て感じたのは、日常生活に追われると感性は鈍るんだろうなということ。この映画で描かれた夫テッドヒューズの浮気は、シルヴィアの妄想と不安が呼び寄せた結果だと思った。寝た子を起こしたというか、アッシアを意識するよう仕向けてしまったというか…。不安は不幸を呼び寄せるんだな、怖いなと思ったり。

シルヴィアはやりたい事がありすぎて、自己理想が高くて完璧主義で。ヒューズは手の込んだお料理やお菓子や、家事を完璧にこなす事を求めてはいなかったと思うけど。でも、いつも不安を抱えていて、自分のやりたいこと、やりたくないことを言い出せず、必要以上のことをして、知らず知らずのうちに自分も相手も追いつめてしまうのは、少し自分に似ているような…。 
 
それにしても、ヒューズもシルヴィアが過去に自殺未遂をはかった事を聞いていたのだから、極限状態におかれた彼女がどうなるか、自分の言動がどんな結果をもたらすか、予想する事はできたと思うんだけど…。

それはさておき、映像が綺麗だった。特に夫と別居してからのシルヴィアの美しさは絶品。ファッションのトーンは落ちて、表情も暗いんだけど、感性が研ぎ澄まされていて、触ったら壊れそうな儚い美しさ・・・。だいぶ前に買って、数ページ読んでそのままだった彼女の長編小説 「ベル・ジャー」 は、その頃に執筆されたものだったとは!これは読み直さなくちゃ。
by elsur147 | 2005-01-19 01:02 | cinema | Comments(0)
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