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朱花の月

河瀬直美監督の映画やっと観られた~。今までにも特集上映はあったんだけどなかなか日程が合わなくて。やっと~。奈良出身で奈良に深い思い入れのある監督が描く奈良ってどんな世界なのか気になっていたんですよね。興味津々だったのですー。なるほど~でした。個人的な世界から発信される、普遍的なもの、と言ったらいいのか。そこで暮らしていなければ知る機会のない、飛鳥の自然が見られた。飛鳥川の轟音、森林の咆吼、ためらいがちな二上山への落日。飛鳥の音、飛鳥の風、飛鳥の光、ほんの少しだけど、体感できた。
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藤原宮跡の発掘は、まだ10%程度だそうで、監督はとりわけ藤原宮に思いを寄せておられたのか、最後に「無数の名も無き魂に捧ぐ」 とテロップが出てきた。藤原宮跡に眠る無数の魂、だったのでしょうか。それが、監督の後日談を読んで驚いたのは。このテロップを作っていたところに地震がきたと。そして公開とほぼ同時期に、台風12号が紀伊半島を襲う。この符号。無数の魂は、行方不明者も含め今そこに眠っているかもしれない魂となる。
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“なんかさみし” (あたし個人的にはこの台詞が今の思いを物語るだな)
そうだよねえ。いけばいつもそこにいるけど。
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映画は中大兄の三山の歌からはじまるんだけど。続けて詠まれる歌が~
持統天皇が天武天皇の死を嘆いて詠んだ歌 (だったと思う)

「燃ゆる火も 取りて包みて 袋には 入ると言わずや 面知るを雲」 巻二160

燃える火でも手にとって、袋に入れると言うではないか
(亡くなった彼の)魂を袋にいれて持ってあるきたいのに
もう会えないって どういうことなの

もう会えないと もういないと 
どうやって分からせたらいいの自分に。

ねえ、大和三山の恋歌しかり、この歌も古より、また現身も、でしょ。

どなたかが書かれた(どの奈良本で読んだのか忘れた)
“二上山から葛城へかけての一帯は負れさったアウトサイダー達の魂が跋扈する土地”
それなら、飛鳥は。
哀しみの魂が静かに佇む場所。 そんなふうにも感じた。
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近頃のお帰りの車窓はもっぱらこれよ。(7月に行ったときの)
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近鉄奈良を出てから大和西大寺に着くまでの若草山はあっという間に見えなくなるけど(しかも首をまげてその気になって、窓ガラスにへばりついて。平城宮跡なんてビュン!だ)、
いつま~でも遠くに見えかくれしている二上山はせつないよ(*^.^*) 
by elsur147 | 2011-09-11 23:52 | cinema | Comments(4)
Commented by at 2011-09-12 17:33 x
やられた 原作を読んでなぜかしら 貴女を思い浮かべていました
なんかダブルのですよね
映画身贔屓もあるけど 面白いものでした
Commented by しずく at 2011-09-12 18:05 x
バスの中で ココを拝見して思わずかいてしまいました。

この本11.8.25日出版なのに もうその中で地震の話が載っているのですよね。

本は文庫書き下ろしなんですよね。

発売日に買って あかこれが 見たいみたいと思っていた朱花の月なのかと知りました。

題名は「逢わなくもあやし」今度会えるとき持って行こうと思っていたのですよ。
Commented at 2011-09-13 12:37 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by elsur147 at 2011-09-13 23:07
>雫さーん
こんばんは~
えー 削除なんてそんな勿体ないことできませんよお
原作が坂東さんとは劇場で文庫本を見て知ったのです。
それと、坂東さんの小説、まだ読んだことがないのです~
私にWですか。気になりますよ 
ほんのちょっとだけ、あらすじを調べてみました。

原作は最新なんですね。読んでみたいのですが
せっかくなので、お会い出来る日まで楽しみにしておきます♪
 
「もう会えないって、どういうことなの?」
これ、映画のモノローグなんですけど、
(ヒロインを演じた女性と別人かもしれない)
声のトーンがとても印象的でした(低音)
勝ち気な女性のやるせなさがストレートに伝わってきて
よかったです

三山の朗読は... いまいち(笑)
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